44歳からの留学 ― 米国管理栄養士の、事の始まりから現在まで③

こんにちは。『44歳からの留学 -67歳現役米国公認管理栄養士、20年の奮闘記』(Book Trip)の著者のYufiこと堀尾シェルド裕子です。

 

前回からの続き。私がその時、米国にと切れとぎれに滞在していたのは、マクロビオティックに夢中になっていたことに関係があります。以下著書より。

 

マクロビオティックとの出会い

大病こそしたことはないものの、もともと頑健な体ではなかった私は、漠然とした病気に対する不安をいつも抱えていた。子供のころから、車に酔いやすくて、バスの遠足が憂鬱だった。風邪をひきやすくて、冬中風邪をひいていた。消化不良の下痢が日常だった。大学卒業後、始めて就職した先は洋書の流通会社だったのだが、その会社に音楽クラブがあり、私はそこで、フルートを習っていた。そのフルートの先生から玄米食の話を聞き、玄米のおにぎりをもらって食べた。でもその時は、取り立ててどうという印象もなかった。そして、四年程勤めた後その職場を辞めることになった時に、その先生から、マクロビオティック(玄米菜食健康法)の雑誌とカセットテープをもらうことになる。読む気にも聞く気にもなれなかったのだが、捨てるわけにもいかず、むしろ負担を強いられたことを恨んでいた。仕方なく寝る前に、布団の中で、カセットテープを聞くことにした。ところが、聞き始めて五分もしないうちに、話の内容に引き込まれていった。病気になるのは、偶然や、運が悪かったからではない。理由があるのだ。間違った食事から起こるのだ。マクロビオティックを続けていれば、癌を避けられるかもしれないのだ!ヤッホー‼それからしばらくして、玄米ご飯を食べ始めてまた驚いた。ところで、玄米ご飯はよく噛んで食べなければならない。少ない一口を百回噛めと言われる。少なくとも40回は噛まなければならない。玄米を(よく噛んで)食べ始めて、27歳のその時まで、苦しんでいた頻繁な下痢が止まった。さらには、春から秋にかけて、顔のあちこちにできる悩みのニキビが、春になっても出てこなくなった。玄米食で下痢とニキビが治まった。私の中で起こったこの二つの変化だけで、マクロビオティックを命がけで信じるのに十分だった。

続く