44歳からの留学 ― 米国管理栄養士の、事の始まりから現在まで ー 余談㉑反ワクチンの勝訴

2022年2月、ニューヨーク市の職員約1430名が、COVIDワクチン強制に対して、ワクチンを拒否し、解雇された。それに対する訴訟で、10月22日、リッチモンド最高裁は、全てのニューヨーク市の職員は、職に戻ることができ、さかのぼって給与が支払われると裁決した。以下が、その裁決の理由である。

ニューヨーク市のエリック・アダムス市長は、ニューヨーク市の職員にワクチンの強制をする一方で、2022年3月スポーツ選手、芸人、アーティストに対して例外の措置を取った。

これに対して、裁判官は、同じ状況下において、これは明らかに、思いつきで気まぐれな措置であるとした。

この訴訟を起こした16人のうち15人は、ワクチン免除を職場に訴えたのだが、それは一般化された曖昧な理由で却下された。ところでこのワクチン免除の訴えの審査中、それらの職員は、通常通りに仕事をしていた。それはつまりワクチンは緊急ではなく、また、ワクチンを打っていない職員が危険ではないことも示している。

 

また、市の保険事務官には、市の職員の健康基準(Health Code)により、雇用条件を制定する権限がない。

市の職員には、自分の健康を守るのための選択の権利がある。

市の職員に対するワクチンの強制は、公衆の健康と安全というよりも、むしろ服従を求めるものだ。もし、それが本当に公衆の健康と安全のはためならば、非接種者を一時的に休職させることもできただろう。

またもし、それが本当に公衆の健康と安全のはためならば、市の保険事務官は、全市民にワクチンの強制をすべきだっただろう。

もし、それが本当に公衆の健康と安全のはためならば、誰一人、免除されるべきではなかっただろう。

チャド・ラべグリア弁護士は、この裁定を歓迎し、「私達はこの市の職員全員に対するワクチンの強制を打ち負かした」と述べた。

2022年10月25日午前6時付けで、ワクチンを打たないことで解雇された市の職員全員は職場に戻ることができ、解雇日にさかのぼって、給与を支払われる権利を与えられた。

https://americasfrontlinenews.com/post/arbitrary-and-capricious-judge-strikes-down-nyc-vaccine-mandate-workers-entitled-to-back-pay

 

 この判決には、感慨深いものがある。私はニューヨーク市の職員ではなく、ニューヨーク州の医療従事者として、ワクチンを強制された。解雇を逃れるために、ワクチンを打った。ブースターも強制で打たされた。わたしのワクチン免除の申請書は、やはり同様に、一般化された曖昧な理由で却下された。一度体に入ったものは取り出せない。私は、解毒法を試みられたので、まだよかったけれど(余談②③⑥⑦)。いまでも、ワクチンと聞くと、緊張が走る。怖い世の中になった。

 

堀尾シェルド裕子

 

44歳からの留学 ― 米国管理栄養士の、事の始まりから現在まで ー 余談⑳認知症

私の勤めている退役軍老人ホームは、もともとは6ユニット(各42床、計252床)オープンしていたものが、パンデミックで、4ユニットに縮小した。理由は、沢山のお年寄りが亡くなったこと(40-50人)、感染を防ぐための新たな入居手者続きの停止(2020年4月頃から2021年8月まで)、辞職等による人員不足、などが挙げられる。辞めていった人々の理由は、憶測だが、コロナ感染,  長期コロナ感染症、ワクチンによる後遺症、強制のワクチンに同意できない等々だろう。私の強制のワクチンへの抵抗については、余談②⑥⑦で書いた。

前置きが長くなってしまったが、本題にはいりたい。職場で、私がダイエティシャン(管理栄養士)として現在担当している二つのユニット(合計約80名)のうち、一つのユニットは、ほとんどの入居者が認知症を患い、もう一つのユニットでは、半数以上が認知症をもっている。そんな中で、二人だけ、私の名前を憶えて呼んでくれ老人がいる。90代後半のジョージは、食事巡回の時にいつも、「ユーコ、いつも立ち寄ってくれてありがとう、今日も良い一日を」と言ってくれる。80歳半ばのボブは、私をみると「ユーコ、ユーコ」と呼んで、あれこれ注文してくる。できることは約束し、出来ないことは説明すると、ちゃんと理解してくれるし、金曜の午後に会うと、「よい週末を」と言ってくれる。そんな、短くても意味のある会話ができることが、本当にうれしい。

70代半ばのリチャードは、癌を含む様々な慢性疾患をもっているが、頭脳明晰で、冗舌、またスマホを片時も離さない。あるとき彼は、今アメリカで立て続けに起こっている発砲事件について、スマホを示しながら私に話しかけてきた。日本では発砲事件がごくまれなことを知っているからだった。私もそれについては、「最悪だ」と言うと、彼は「でもアメリカは最高の国でもあるよ、だからあなたはここにいるんだ」と言った。全くその通りだった。彼は見事に私を論破した。またある時は、レクリエーション活動の一環として行われた魚釣りに彼が参加した翌日、その大成果の写真を私に見せてくれた。

そんなリチャードなのだが、施設内の医師の毎月の医療リーポートに認知症という診断がつけられているのを発見した。入居時のリポートには、認知症は含まれていなかった。だが、その後のリポートから現在にいたるまで必ず、認知症が含まれている。そのリポートの診断コード欄には、「軽度の認知症」とあった。でもどうしても腑に落ちないので、その医師にたずねてみることにした。その答えは、「短期記憶」であるからだという。そう言われれば、思い当たるふしもある。リチャードが、私に釣った魚の写真を見せてくれた後、わたしは食事巡回を続けて、また戻って来てリチャードのわきを通りがかった時、彼がまた写真を私に見せようとしたのだ。「それ見た」と私が言うと、彼もすぐに「そうだった」と思い出したのだったのだが。でもそれだけではないのかもしれない。医師は何かをキャッチしたのかもしれない。リチャードの生末を考えて哀れを感じた。

認知症の研究は最近さらに進んでいる。認知症を防ぐには、健康的な食生活は大前提だが、運動が重要であると益々強調されて来ている。歩くことや、掃除・買い物も含めて体を動かすことを30分、週三回以上すると認知症の発症が有意に下がるという。私自身は、ミニトランポリンで毎日20分位、手の動きも組み合わせてバウンシング(軽い飛び跳ね)をしている。これは認知症予防はもとより、リンパの流れを促し、免疫力もあがり、お勧めだ。

 

堀尾シェルド裕子

44歳からの留学 ― 米国管理栄養士の、事の始まりから現在まで ー 余談⑲猫の留守番

私達が旅に出るときはいつも、猫をどうするかが問題となる。ご近所さんに、朝晩のエサやりなどをたのんだり、猫好きの同僚にあずかってもらったり、動物病院の預かり所に宿泊させたりと、色々と試してきた。更には、猫を旅に連れて行ったこともある。

我が家の猫は臆病で人見知りなので(前回ブログ余談⑱参照)、同僚にあずかってもらった時は、隠れっきりになったり、蹴散らしながら走り回ったりと、同僚に大変な思いをさせてしまった。動物病院の預かり所では、ケージはゆったりとゆとりのあるものだったが、恐怖におののいているので、係員が段ボール箱を隠れ家としてケージにいれると、そのなかに、滞在中“引きこもり”になっていたようだ。

旅に連れて行ったときは、ペット可のAir B &Bに泊まったのだが、猫には初めての場所がストレスだったようで、砂箱の外に粗相を繰り返した。それからすると、ご近所さんにペットシッターとして来てもらうのが、中では、一番よかったようだ。費用面でいうと、ペットシッター料として、1日$10程払った。病院の預かり所は一泊確か$22だったと思う。

猫は2-3日なら猫だけで留守番させても大丈夫だと聞いた。それで、去年、2泊の旅行の際に、猫を残していくことにした。我が家のタマちゃんは、夫に大変なついていて、夫が買い物に出ると、夫を探してタマちゃんは鳴く。夫は後ろ髪を引かれる思いだったにちがいないが、私との旅を尊重し、それはあまり口にしなかった。帰って見ると、やはりタマちゃんは砂箱の外に粗相をしていた。孤独のストレスにあらがっていたのだろう。

今回も、2泊の旅に猫を置いていくことにした。エサは、いつものウェットフードだけでなく、万が一のために、質のよいカリカリも加えることにした。

さて、旅から帰ってみると、猫はちゃんと生きていた。一安心。帰ってきた私達の声がきこえたからか、タマちゃんは鳴いていた。今回は粗相はしていなかった。Good。

エサはというと、カリカリはほぼなくたっていた。ウェットフードのほうは、普段タマちゃんの大好きなイワシ缶でさえも、半分以上残っていた。これには、笑ってしまう。普段どんなに健康的なエサ(ブログ余談⑰参照)を与えていても、猫は人間と同様、やはり、健康的には勧められない加工食品のほうが好きなのだ。これは、タマちゃんにとってのバケーションだったようだ。カリカリはまた、次の旅まで、お預けだ。

 

堀尾シェルド裕子

 

 

44歳からの留学 ― 米国管理栄養士の、事の始まりから現在まで ー 余談⑱猫の血液検査

さて、前回の余談⑰猫のエサと腎臓病で書いたように、タマちゃんは、我が家の自慢の健康猫なのだが、血液の状態はどうなっているのかは気になっていた。それで、今回の狂犬病予防接種のついでに、血液検査もしてもらうことにした。その結果は、、、

腎臓の状態を示すBUN, Creatine をはじめほとんどは正常値だったのだが、いくつか、基準値を逸脱する項目があった。

Albumin              4.3 (High)   基準値2.5-3.9 g/dL

Cholesterol       295 (High)              基準値75-220 mg/dL

WBC                    3.3 (Low)               基準値3.5-16.0 10^3/uL

Platelet Count   163 (Low)               基準値  200-500  10^3/uL

Neutrophils      1,947(Low)    59%  基準値2,500-8,500 /uL

Lymphocytes   1,122 (Low)    34%  基準値1,200-8,000 /uL

 

先ず驚いたのが、Cholesterol が高いということだった。えっ、猫って肉食なのに。Cholesterol を下げるべきなの?どうやって?担当の獣医に連絡し、それらの逸脱項目についての説明を受けた。

担当の獣医は、それらの逸脱値を特に問題とはしていなかった。Cholesterolはむしろ低い方が問題があると。私の認識でも、人間の場合、お年寄りなどでCholesterol  が低いと、栄養失調を疑う。上記のCholesterol に関していうと、今回の検査にHDL(善玉)とLDL (悪玉)の検査項目はなく、Triglyceride (中性脂肪)はあったが、55 (基準値25-160 mg/dL) で全く正常だ。だからCholesterolに関してはOKと判断した。

Albuminが高いのは、脱水だろうと言っていた。とは言っても、我が家では、前回のブログで書いたように、ウェットフードだけを上げているので、タマちゃんは水を飲まない。

Low WBC、 Low Neutrophils、Low Lymphocytesに関しては、獣医はストレスだろうと言っていた。通常 は 先ず 感染を疑うが、ストレスによっても引き起こされるとネットにもあった。Low Platelet Count もまたストレスが影響することが研究結果としてあるとネットにある。またLow Platelet Countは猫の血液検査結果で比較的頻繁にあり、疑似血小板減少症とも呼ばれているそうだ。

実はタマちゃんは、すごい臆病猫で、聞きなれないよそ者の声を聴くと、すぐにベッドの下などに隠れてしまい、よそ者の気配が完全に消えるまでは出てこない。また大きな音や聞きなれない音にもビクッとする。だから、動物病院にゆくために捕まえられて、キャリアに入れられ、運ばれ、診察台におかれ、体をあちこちさわられ、注射を打たれ、血液を取られる、等々が尋常ではないストレスであったことは想像に難くない。

というわけで、逸脱(異常)値は、私の判断ではクリアされた。タマちゃんは、今8歳なのだが、9カ月の時に我が家に来たので、まだまだ子供だと思っていたのだが、もうシニア猫の部類に入るらしい。これからも、出来る限りベストに近い食事を与えて(前回ブログ参照)、優しく見守って行きたい。

 

堀尾シェルド裕子

44歳からの留学 ― 米国管理栄養士の、事の始まりから現在まで ー 余談⑰猫のエサと腎臓病

猫は腎臓病になり、腎臓病で死んで行くとよく言われる。私は猫がそのような運命にあるとは信じない。この世に生きとし生けるものが、ある種の全体が特定の病気になって死ぬようになどと、一体神が創造しただろうか。

ネット情報では、猫が腎臓病になりやすい理由については、次のように説明されている。

   (1)猫の先祖はアフリカのリビア砂漠が原産地。雨が降らない環境を生き抜くため、尿を強力に凝縮し、水が少なくても生きていける体になった。普段、あまり水を飲まず、尿が濃いため腎臓に負担をかけている。

   (2)猫は肉食動物なので、ほかの動物より多くのタンパク質をとる。タンパク質は代謝される過程で多くの老廃物を作り出してしまう。

   (3)腎臓には「ネフロン」と呼ばれる組織の基本単位があり、血液をろ過して尿を作っている。猫のネフロンの数は約40万個しかない。犬の約80万個、人間の約200万個に比べ、かなり少なく、腎機能が低下しやすい。

https://www.j-cast.com/2016/10/13280558.html?p=all

なるほど、と思わせる説明だ。元獣医の義理の叔父さんも、最近なぜか診療に来るペットの腎臓病が多いと言っていた。

ところで、実際アフリカの野生のネコが腎臓病で死んでいるのだろうか?そのようなデータを私はみたことがない。

我が家で猫を飼い始めたのは7年前のことだ。シェルターから譲り受けた9カ月の雌のキジ猫だった。それを知った同僚が、獣医による犬猫のエサの本(Dr. Becker’s Real Food for Healthy Dogs and Cats by Beth Taylor and Karen Shaw Becker DVM)のコピーをくれた。そのなかで、著者は、最悪の猫のエサは、ドライフードだと断言していた。例え使われている材料がすばらしくても、ドライフードは最悪で、猫には水分の含まれたエサが必要だと。著者の勧めるのは、生の内臓肉だ。鶏の肝、砂肝、鶏の心臓、鶏もも、牛の心臓、牛の肝臓、七面鳥の心臓や肝臓、卵、などなど。そう、アフリカの野生の猫は捕獲した獲物の内臓を食べ、言うまでもなく、ドライフードなどは食べていないのだ。別のウェブサイトの情報でも、腎臓、胃、脳、卵巣等々の内臓肉もあわせて紹介されている。https://animalwellnessmagazine.com/organ-meats/ ペットショップや、スーパーマーケットの片隅や、ネットで入手できるようだ。Dr. Beckerは詳しいレシピを本の中で紹介している。

さて、我が家で飼い始めた猫のタマちゃんには何をあげたらいいか、7年前に考えた。やはり内臓肉は無理だ。当時の経済的な事情もあり、無添加のドライフードとウェットフードの半々にすることにした。

3年程たったころ、タマちゃんの尿の出が悪いことに気がついた。それからまもなく、血尿がでているのも発見した。動物病院での検査では、猫泌尿器症候群と診断された。猫必尿器症候群とは、猫による見られる病気で、エサのマグネシウム、カルシウム、リン等から膀胱結石が生成され、尿道炎などを起こしたりするらしい。タマちゃんは、幸い結石などはなく、抗生物質が処方されて、事なきを得た。そしてその時に、考えた。もう二度とたまちゃタマちゃんにこのようなことが起こってほしくない、また医療費もばかにならない、だからエサを変えようと。もうドライフードをやめて、ウェットフード100%にしようと。内臓肉に代えることまでは、出来ないけれど、質の良い、なるべく無添加の、イワシ缶も含めた、様々な種類の缶詰のウェットフード(チキン、ビーフ、腎臓病で死んで行くとよく言われる。私は猫がそのような運命にあるとは信じない。この世に生きとし生けるものが、ある種の全体が特定の病気になって死ぬようになどと、一体神が創造しただろうか。

 

ネット情報では、猫が腎臓病になりやすい理由については、次のように説明されている。

 

   (1)猫の先祖はアフリカのリビア砂漠が原産地。雨が降らない環境を生き抜くため、尿を強力に凝縮し、水が少なくても生きていける体になった。普段、あまり水を飲まず、尿が濃いため腎臓に負担をかけている。

 

   (2)猫は肉食動物なので、ほかの動物より多くのタンパク質をとる。タンパク質は代謝される過程で多くの老廃物を作り出してしまう。

 

   (3)腎臓には「ネフロン」と呼ばれる組織の基本単位があり、血液をろ過して尿を作っている。猫のネフロンの数は約40万個しかない。犬の約80万個、人間の約200万個に比べ、かなり少なく、腎機能が低下しやすい。

 

https://www.j-cast.com/2016/10/13280558.html?p=all

 

なるほど、と思わせる説明だ。元獣医の義理の叔父さんも、最近なぜか診療に来るペットの腎臓病が多いと言っていた。

 

ところで、実際アフリカの野生のネコが腎臓病で死んでいるのだろうか?そのようなデータを私はみたことがない。

 

我が家で猫を飼い始めたのは7年前のことだ。シェルターから譲り受けた9カ月の雌のキジ猫だった。それを知った同僚が、獣医による犬猫のエサの本(Dr. Becker’s Real Food for Healthy Dogs and Cats by Beth Taylor and Karen Shaw Becker DVM)のコピーをくれた。そのなかで、著者は、最悪の猫のエサは、ドライフードだと断言していた。例え使われている材料がすばらしくても、ドライフードは最悪で、猫には水分の含まれたエサが必要だと。著者の勧めるのは、生の内臓肉だ。鶏の肝、砂肝、鶏の心臓、鶏もも、牛の心臓、牛の肝臓、七面鳥の心臓や肝臓、卵、などなど。そう、アフリカの野生の猫は捕獲した獲物の内臓を食べ、言うまでもなく、ドライフードなどは食べていないのだ。別のウェブサイトの情報でも、腎臓、胃、脳、卵巣等々の内臓肉もあわせて紹介されている。https://animalwellnessmagazine.com/organ-meats/ ペットショップや、スーパーマーケットの片隅や、ネットで入手できるようだ。Dr. Beckerは詳しいレシピを本の中で紹介している。

 

さて、我が家で飼い始めた猫のタマちゃんには何をあげたらいいか、7年前に考えた。やはり内臓肉は無理だ。当時の経済的な事情もあり、無添加のドライフードとウェットフードの半々にすることにした。

 

3年程たったころ、タマちゃんの尿の出が悪いことに気がついた。それからまもなく、血尿がでているのも発見した。動物病院での検査では、猫泌尿器症候群と診断された。猫必尿器症候群とは、猫による見られる病気で、エサのマグネシウム、カルシウム、リン等から膀胱結石が生成され、尿道炎などを起こしたりするらしい。タマちゃんは、幸い結石などはなく、抗生物質が処方されて、事なきを得た。そしてその時に、考えた。もう二度とたまちゃタマちゃんにこのようなことが起こってほしくない、また医療費もばかにならない、だからエサを変えようと。もうドライフードをやめて、ウェットフード100%にしようと。内臓肉に代えることまでは、出来ないけれど、質の良い、なるべく無添加の、穀物不使用の、様々な種類の缶詰のウェットフード (チキン、ビーフ、ラム、マグロ、ニシン、イワシ等)に代えた。確かにコストはかかるけれども、医療費に高額をかけるよりはいい。生卵も週一回、キャットグラス(猫草)または、他の葉物も刻んで加えた。

あれから現在まで、4年間、タマちゃんは全く病気になっていない。ネットの記事によると、やはり、「ドライフードのみを与える」ものと, 「太っている」猫の猫泌尿器症候群の発症率は、高いと書いてあった。https://www.jstage.jst.go.jp/arttsnicle/jve1997/1/1/1_1_1/_article/-char/ja/

猫泌尿器症候群は腎臓病に繋がっていく。猫泌尿器症候群も腎臓病も阻止したい。猫は腎臓病などにならなければ、30歳位まで生きると聞いた。タマちゃんの30歳を祝いたいと願っている。

 

堀尾シェルド裕子

44歳からの留学 ― 米国管理栄養士の、事の始まりから現在まで ー 余談⑯トランスジェンダー

時代は大きく変わった。ここ数年、トランスジェンダーの話題、ニュースがメディアによく上がる。ディズニーの後継者のひとりがトランスジェンダーであるとカミングアウトし、性別の問題を学校やクラスで話すことを禁ずるフロリダ州の法案を批判した。一方で、ディズニーをボイコットする動きもでている。まだ無自覚な小さな子供たちに何故性別の問題を話さなければならないのかと。

バービー人形も例外ではない。トランスジェンダーのバービー人形が作られた。

ニューヨーク州では、ごく最近、運転免許証の性別欄に性別を特定しない「X」の選択が可能になった。

男性に生まれて、女性に変ったトランスジェンダーの水泳選手、リサ・トーマス(1998年または1999年生まれ)も今注目を集めている。大学での競泳で好成績を収め、オリンピックを目指しているという。高校の終わりごろから、自身の性別に違和感を覚え始め、20-21歳ころからホルモン療法を始めた。22-23歳から女性として競技に参加するようになった。ただ彼女のチームメイトは、彼女(リサ・トーマス)が、ロッカールームで、彼女のペニスを覆わずにいることが不快だと言う。ペニスがついていて、女性のロッカールームで露出!?! その彼女は、なんと全米大学体育協会の2022年の女性賞に所属のペンシルベニア大学から推薦された。https://www.thegatewaypundit.com/2022/07/trans-swimmer-lia-thomas-nominated-woke-upenn-ncaa-woman-year-award/

さて私の周辺では?

少し前、私の所属するニューヨーク州保健省(職場は老人ホームだが)からの任意のオンラインのサーベイがあった。性別の質問に、初めて四つの選択肢があった。男性、女性、その他(自由な書き込み欄と共に)、そして表明したくない、と言う選択肢だった。

そして私のメンバーとなっているAcademy of Nutrition and Dieteticsの月間ジャーナルにも、最近、トランスジェンダーに関する記事が載ったのだ。

米国では、大人の0.6%、13-17歳の若者の0.7%がTGGD (trans gender and gender diverse/トランスジェンダーと性別多様性)であるという。TGGD は一般人口に比べて、貧困層が2倍以上に上り、失業が3倍以上で、少なくとも3分の1が、医療システムにおいて、差別的な扱いをされ、4分の1が不当な扱いを避けるために、必要な医療を避けている。栄養関係でも、摂食障害、身体醜形障害、食糧不安、肥満などの率が高い。

実際栄養評価において、どのような影響があるかというと、従来、身長差による小中学生のBMI パーセンタイル値と肥満度の基準は、男児女児で確立されている。推定エネルギー必要量計算も、男女でファクターが違う。鉄分の必要基準量も、女性は男性(19-50歳)の2倍以上高い。男性は、赤血球数、ヘモグロビン、ヘマトクリットなどの血液検査基準が女性よりも高い。性別を変更するということは、その対象をどの基準をもって対処するのかということも問題となってくるのだ。

記事の最後に、例を挙げての対処法がいくつか示されていた。その一つを紹介する。

50歳の黒人男性で鉄欠乏症の症例であった。彼は女性として生まれたが、男性としての自覚がうまれ、20代半ばから、男性ホルモン療法を過去25年間継続してきて、貧血症だという。マラソンのトレーニングをしていて、週に10-15時間走る。彼の場合は20年以上も男性ホルモン療法を続けているので、男性のヘモグロビン、ヘマトクリット等の検査基準を用い、介入するのが適当と示唆されていた。

 

堀尾シェルド裕子

 

44歳からの留学 ― 米国管理栄養士の、事の始まりから現在まで ー 余談⑮不妊ワクチン(後編)

(続き)

1995年、WHO(世界保健機構) はケニアに、新生児の破傷風を根絶するためとして、この破傷風ワクチンを導入した。アメリカのCDC (疾病対策予防センター)よれば、母親から受け継ぐ破傷風の免疫がないと、不衛生な器具でへその緒を処置された新生児が破傷風にかかるという。

1995年WHOは、このワクチンを妊婦のみならず、妊娠をしていない女性にも広げたい意向だった。また、他の国にも広げようとしていた。Dr.Karanjaは、カトリック教会の保健組織のリーダーと、WHO のワクチンキャンペーンのワクチンのチェックに乗り出した。この時点でケニア政府も懸念を示した。WHO は、何の説明もなしに、このキャンペーンを停止した。

しかしながら、19年後に、WHO が、ケニア政府とともに、戻ってきた。2013年10月より、15-49歳の全ての女性にすすめる、新生児破傷風キャンペーンがスタートした。

破傷風のワクチンは通常5-10年一回で済むものが、このワクチン(破傷風不妊)は、不妊をもたらすために、6カ月毎に5回接種するものであった。カトリック教会組織はこのワクチンのテスト調査に乗り出した。3か所のラボラトリーでテストをした結果、HCG は検出されなかった。しかしながら、カトリックの医師が入手した追加のサンプルでは、半数にHCG が検出された。そして、カトリック教会組織は、人々のこのキャンペーンへの参加の停止を呼びかけた。このニュースは世界中に流れた。この時点で、政府とカトリック教会組織の両方でのテストがなされた。すると、キャンペーンからのワクチンにHCG はみつからなかった。そして、ワクチンは安全であると、政府もメディアも広報した。また、カトリック教会組織は嘘をついているとも。

2014年、告発をしていたDr.KaranjaとDr,Ngre は医師の資格をはく奪された。

30年に渡る、WHO の人口コントロールを念頭においた、女性の妊娠を減らすための研究として得た、破傷風とβHCGを組み合わせた不妊ワクチン。WHO は、アジア、アフリカ等63か国、ターゲットとしていた。

2020年10月に、Dr.Ngreがラボラトリーに戻ると、ワクチンの調査が再度なされた。判明したことは、政府貯蔵のワクチンには2種類あり、一つは、破傷風のワクチン、もう一つは破傷風とβHCGを組み合わせた不妊ワクチンであったが、同じラベルに張り替えられていた。

「私がこの世にいる限り、ワクチンが来たら、捉えて、分析し、それが何なのかをケニアの人々に言うだろう」と言っていたたDr.Karanja は、2021年4月に殺された。公には、COVID19 が死因であるとして。

Dr. Karanjaの残したメッセージは、アフリカで起こったことは、あなたの所にも来る、というものであった。

映画のエンディングに登場するDr. Littell は語る。ビルゲーツのアドバイザーである、生殖科学者であるDr.Molcolm Potts は、アフリカの部族の12歳以上の少女たちを集め、毎月の「DEPO-PROVERA パーティー」を進めている。少女たちの好きなビーズ等を提供して、ワクチンを打つ機会にしている。「DEPO-PROVERA」は正常な生殖サイクルを止め、不妊をもたらす。そればかりでなく、早発性骨粗鬆症、肥満、鬱等も引き起こす。ビルゲーツ基金のもとに行われている。

エンディングの二人目に登場するウイルス免疫学者のDr.Byram Bridleは、COVID ワクチンは当初、接種部位にとどまっていると考えられていたが、実際にはその病原性タンパク質であるスパイクプロテインは、血流にのって卵巣にたどり着き、高濃度で蓄積され、不妊をもたらす可能性がある、という。

最後に登場する、元Pfizer のチーフサイエンティスト、Dr.Michael Yeadon は、(COVIDの)ワクチン接種者は、抗体が体内にでき、それが胎盤を攻撃する。だからCOVID ワクチンが不妊をもたらすとは言えないが、安全性の治験はされていないという。

私は二年程前、ビルゲーツと元妻のメリンダがWHOに対してとても擁護的だったことを覚えている。またビルゲーツが、ワクチンで人口の10%を減らせる、と発言しているのを数回読んだか聞いたかしている。でも、なぜビルゲーツがそう言うか分からなかった。というのも、彼がアフリカの子供たちにコンピューターを贈る慈善家としての姿をテレビで見たことがあるからだ。でも今、このドキュメンタリー映画が真の姿を示してくれたようだ。手の届かないところで、巨大な資本と巨大な力が動いていて、それが一人ひとりに忍び寄ってくることに、恐怖を感じる。

 

堀尾シェルド裕子