44歳からの留学 ― 米国管理栄養士の、事の始まりから現在まで ー 余談⑲猫の留守番

私達が旅に出るときはいつも、猫をどうするかが問題となる。ご近所さんに、朝晩のエサやりなどをたのんだり、猫好きの同僚にあずかってもらったり、動物病院の預かり所に宿泊させたりと、色々と試してきた。更には、猫を旅に連れて行ったこともある。

我が家の猫は臆病で人見知りなので(前回ブログ余談⑱参照)、同僚にあずかってもらった時は、隠れっきりになったり、蹴散らしながら走り回ったりと、同僚に大変な思いをさせてしまった。動物病院の預かり所では、ケージはゆったりとゆとりのあるものだったが、恐怖におののいているので、係員が段ボール箱を隠れ家としてケージにいれると、そのなかに、滞在中“引きこもり”になっていたようだ。

旅に連れて行ったときは、ペット可のAir B &Bに泊まったのだが、猫には初めての場所がストレスだったようで、砂箱の外に粗相を繰り返した。それからすると、ご近所さんにペットシッターとして来てもらうのが、中では、一番よかったようだ。費用面でいうと、ペットシッター料として、1日$10程払った。病院の預かり所は一泊確か$22だったと思う。

猫は2-3日なら猫だけで留守番させても大丈夫だと聞いた。それで、去年、2泊の旅行の際に、猫を残していくことにした。我が家のタマちゃんは、夫に大変なついていて、夫が買い物に出ると、夫を探してタマちゃんは鳴く。夫は後ろ髪を引かれる思いだったにちがいないが、私との旅を尊重し、それはあまり口にしなかった。帰って見ると、やはりタマちゃんは砂箱の外に粗相をしていた。孤独のストレスにあらがっていたのだろう。

今回も、2泊の旅に猫を置いていくことにした。エサは、いつものウェットフードだけでなく、万が一のために、質のよいカリカリも加えることにした。

さて、旅から帰ってみると、猫はちゃんと生きていた。一安心。帰ってきた私達の声がきこえたからか、タマちゃんは鳴いていた。今回は粗相はしていなかった。Good。

エサはというと、カリカリはほぼなくたっていた。ウェットフードのほうは、普段タマちゃんの大好きなイワシ缶でさえも、半分以上残っていた。これには、笑ってしまう。普段どんなに健康的なエサ(ブログ余談⑰参照)を与えていても、猫は人間と同様、やはり、健康的には勧められない加工食品のほうが好きなのだ。これは、タマちゃんにとってのバケーションだったようだ。カリカリはまた、次の旅まで、お預けだ。

 

堀尾シェルド裕子