44歳からの留学 ― 米国管理栄養士の、事の始まりから現在まで ー 余談⑮不妊ワクチン(後編)

(続き)

1995年、WHO(世界保健機構) はケニアに、新生児の破傷風を根絶するためとして、この破傷風ワクチンを導入した。アメリカのCDC (疾病対策予防センター)よれば、母親から受け継ぐ破傷風の免疫がないと、不衛生な器具でへその緒を処置された新生児が破傷風にかかるという。

1995年WHOは、このワクチンを妊婦のみならず、妊娠をしていない女性にも広げたい意向だった。また、他の国にも広げようとしていた。Dr.Karanjaは、カトリック教会の保健組織のリーダーと、WHO のワクチンキャンペーンのワクチンのチェックに乗り出した。この時点でケニア政府も懸念を示した。WHO は、何の説明もなしに、このキャンペーンを停止した。

しかしながら、19年後に、WHO が、ケニア政府とともに、戻ってきた。2013年10月より、15-49歳の全ての女性にすすめる、新生児破傷風キャンペーンがスタートした。

破傷風のワクチンは通常5-10年一回で済むものが、このワクチン(破傷風不妊)は、不妊をもたらすために、6カ月毎に5回接種するものであった。カトリック教会組織はこのワクチンのテスト調査に乗り出した。3か所のラボラトリーでテストをした結果、HCG は検出されなかった。しかしながら、カトリックの医師が入手した追加のサンプルでは、半数にHCG が検出された。そして、カトリック教会組織は、人々のこのキャンペーンへの参加の停止を呼びかけた。このニュースは世界中に流れた。この時点で、政府とカトリック教会組織の両方でのテストがなされた。すると、キャンペーンからのワクチンにHCG はみつからなかった。そして、ワクチンは安全であると、政府もメディアも広報した。また、カトリック教会組織は嘘をついているとも。

2014年、告発をしていたDr.KaranjaとDr,Ngre は医師の資格をはく奪された。

30年に渡る、WHO の人口コントロールを念頭においた、女性の妊娠を減らすための研究として得た、破傷風とβHCGを組み合わせた不妊ワクチン。WHO は、アジア、アフリカ等63か国、ターゲットとしていた。

2020年10月に、Dr.Ngreがラボラトリーに戻ると、ワクチンの調査が再度なされた。判明したことは、政府貯蔵のワクチンには2種類あり、一つは、破傷風のワクチン、もう一つは破傷風とβHCGを組み合わせた不妊ワクチンであったが、同じラベルに張り替えられていた。

「私がこの世にいる限り、ワクチンが来たら、捉えて、分析し、それが何なのかをケニアの人々に言うだろう」と言っていたたDr.Karanja は、2021年4月に殺された。公には、COVID19 が死因であるとして。

Dr. Karanjaの残したメッセージは、アフリカで起こったことは、あなたの所にも来る、というものであった。

映画のエンディングに登場するDr. Littell は語る。ビルゲーツのアドバイザーである、生殖科学者であるDr.Molcolm Potts は、アフリカの部族の12歳以上の少女たちを集め、毎月の「DEPO-PROVERA パーティー」を進めている。少女たちの好きなビーズ等を提供して、ワクチンを打つ機会にしている。「DEPO-PROVERA」は正常な生殖サイクルを止め、不妊をもたらす。そればかりでなく、早発性骨粗鬆症、肥満、鬱等も引き起こす。ビルゲーツ基金のもとに行われている。

エンディングの二人目に登場するウイルス免疫学者のDr.Byram Bridleは、COVID ワクチンは当初、接種部位にとどまっていると考えられていたが、実際にはその病原性タンパク質であるスパイクプロテインは、血流にのって卵巣にたどり着き、高濃度で蓄積され、不妊をもたらす可能性がある、という。

最後に登場する、元Pfizer のチーフサイエンティスト、Dr.Michael Yeadon は、(COVIDの)ワクチン接種者は、抗体が体内にでき、それが胎盤を攻撃する。だからCOVID ワクチンが不妊をもたらすとは言えないが、安全性の治験はされていないという。

私は二年程前、ビルゲーツと元妻のメリンダがWHOに対してとても擁護的だったことを覚えている。またビルゲーツが、ワクチンで人口の10%を減らせる、と発言しているのを数回読んだか聞いたかしている。でも、なぜビルゲーツがそう言うか分からなかった。というのも、彼がアフリカの子供たちにコンピューターを贈る慈善家としての姿をテレビで見たことがあるからだ。でも今、このドキュメンタリー映画が真の姿を示してくれたようだ。手の届かないところで、巨大な資本と巨大な力が動いていて、それが一人ひとりに忍び寄ってくることに、恐怖を感じる。

 

堀尾シェルド裕子